今回のゲームは、サターン&ギャルゲーつながりで「サクラ大戦」です。
今までと違い有名なゲーム(※このページでは偏った表現があります)なので、少し趣向を変えて、ここではサクラ大戦シリーズの特異性について語ってみようかなと思います。
その前に少しだけゲームの説明など。
大正を模した架空世界である太正時代の帝都東京。海軍士官学校を卒業したばかりの大神一郎少尉は「帝国歌劇団」という部隊に配属されることになった。
そこは銀座にある大帝国劇場という舞台で歌劇を演じる少女達の組織。平和を守るという使命感を持っていた彼は、自分の認識とあまりにも違う環境に戸惑い、打ちひしがれるのであった。
だが突然、劇場に警報が響き渡る。
謎の司令室に案内され、劇場支配人の米田から、霊子甲冑 光武に乗って戦う乙女達の隊長となれと言われる大神。
そう、帝国歌劇団は、帝都を守る使命を帯びた「帝国華激団」でもあったのだ。
敵は暗躍する謎の組織「黒之巣会」。
太正桜に浪漫の嵐! 今、大神一郎率いる帝国華激団の戦いの幕が上がる。
ゲームシステムはADV+タクティクスSLG。
発売元はセガで初代ハードはセガサターン。その後、DC、PS2、GB、PSP、PC、DSなどで移植や様々な派生作品も出た人気シリーズです。
各話仕立ての構成になっていて、毎回メインとなるキャラクターがいたり、途中でOPアニメが変わるなど、まさにアニメ番組風の作りになっています。
各話の前半はキャラクター達の日常を描いて、後半は敵が現れて出動し、蒸気ロボット光武に乗って戦う。この構成は戦隊などのヒーロー物でもありますね。
そう、サクラ大戦はまさしくヒーロー・ロボット物アニメ風ゲームなわけです。
いわゆる、ギャルゲーと呼ばれるジャンルの主人公は存在感が薄いキャラクターが多いです。下手したら長い前髪で目が隠されていたり、明確な特徴が設定されていない場合も多い。
理由は色々とあるとは思いますが、やはり女の子が話の中心になってしまう構成であるために主人公に色をつけ難いというのがあるのでしょう。恋愛物語を楽しんでもらうために、感情移入を妨げないようにするというのも理由の一つなのかもしれません。
そんなギャルゲー主人公界(?)の中で、このシリーズの大神一郎という主人公はある種の異彩を放っています。
この手のゲームなら、やはり主人公というのはヒロインの引き立て役の面が強いのですが、このシリーズでは逆にヒロインが彼の引き立て役になってしまっている。
サクラ大戦シリーズは話の本筋が決まっていて、ヒロインによってそれが大きく変化するということがありません。ぞくにいうヒロイン個別ルートというものがない。
またヒロインによって、大神一郎の理念や行動原則が変化するということもない。
つまり、あくまで物語の中心は大神一郎であって、誰がヒロインの役をやるかという違いしかないわけです。
そんなゲームだからこそ、3で大神一郎が巴里に旅立って、主役をそのままにヒロインを総刷新という非常に珍しい(ある意味無茶な)手法を行っても違和感なく受け入れられたのでしょう。
ぶっちゃけ、3って浮気ゲームですしね(笑)
そのものズバリ、森鴎外の舞姫をモチーフとしていているそうです。ドリームキャスト生産中止発表後に出た物凄く丁寧に作られた、多分もっとも開発費がかかったギャルゲー(定義は難しいですが)。力の入ったOPアニメは一見の価値あり。
余談ですが、先月末に
ドリームキャストが10周年を迎えたそうですね。
月日が流れるのは早いものです。
続く4は、帝都ヒロインと巴里ヒロインの修羅場ゲームにして第一期完結編。
こちらも、もちろん主人公は変わりません。
単品としては批判が多いですが、大神一郎シリーズEDディスクとして考えた場合、しっかりと作られた作品だと思います。開発時期のセガの状況を考えると、よくあのクオリティーで作ったなぁと評価したいですね。
そして実は、ゲームというジャンルにおいて、こういった構成のシリーズ作品も非常に珍しい。 多くは新作と共に主人公も入れ替わっちゃいますからね。特にヒロインとの恋愛を主軸におきがちなギャルゲータイプのゲームは。
5でとうとう主人公が交代してしまうのですが、結局は「やはり大神さんじゃないと」という声が多く聞かれることになってしまいました。時代の変化もあるとは言え、興行成績もイマイチだったようです。それなりに良くできてはいるのですが、自分も思っちゃいましたからね、やっぱり大神さんじゃないとって。
じゃあ彼はそこまで個性溢れるキャラクターなのかといえば、そういうわけでもない。
真っ直ぐに正義を愛し、みんなに優しく、でも普段はちょっと優柔不断……という、ようするにヒーローステロタイプです。
ただし、サクラ大戦という「アニメ・ヒーロー番組を描いているゲーム」の舞台が彼をしっかりと立たせている。ブレがないんですよね。
それが彼の人気の秘密なんじゃないかなと思います。
大神一郎というヒーローがいて、プレイヤーは彼が取るであろう行動をシミュレートして楽しむ。ヒーローアニメ風エンターテイメントゲーム。
それがサクラ大戦なのではないでしょうか。
そんな訳で、無茶苦茶ネタバレですが、やっぱり大神さんにはこのEDが一番似合ってますね。そう、13(+α)股が許されてしまう主人公! それが大神一郎。
サクラ大戦の魅力といえば、もう一つは素晴らしい楽曲の数々です。
かくいう自分も、最初に興味を持ったのは、発売前に雑誌で音楽担当の部分に田中公平先生の名前をみたから。当時好きなアニメが先生の楽曲担当作ばっかりだったんですよね。実は1は当時の社長自らが製作総指揮をとっていたセガ入魂の一作なのでした。
今のセガにはこのスピリッツが足りないッ!
ちなみに大神さんを除くと、好きなキャラは帝都だとレニ、巴里だとエリカ。
メインじゃなくていいならメルです(笑)
少し前になりますが、DSで新作が出ました。
大神さんが主役に復帰して(もちろん新次郎もだよ!)シリーズメインキャラが総登場の、例えるなら劇場復活作っぽい作品なので、久しぶりに大神さん達の活躍が見たい方はぜひどうぞ。
不思議のダンジョン系としてはぬるいですが、サクラ大戦の不思議のダンジョンとしてはかなりの良作です。メル・シー仲間に出来るし(笑)
※オマケ
<サクラ大戦ドットコム><サクラ大戦シリーズ(Wikipedia)>